知っておきたい「解雇」のルールと成立の条件
- sr-skimata
- 2014年5月2日
- 読了時間: 3分
更新日:3月23日
従業員との労働契約が終了する形には、定年や退職勧奨、自己都合退職などがありますが、その中でも最も慎重な判断を要するのが「解雇」です。
今回は、実務で重要となる解雇の種類と、法的に有効と認められるための高いハードルについて解説します。
1. 解雇とは何か?
解雇とは、会社側(使用者)から一方的に雇用契約を終了させることを指します。大きく分けて以下の2種類があります。
普通解雇(整理解雇を含む)
能力不足や病気による就労不能、または経営不振による人員整理などを理由とするもの。
懲戒解雇
職場の規律を著しく乱した、重大な不正を行ったなど、就業規則に定めるペナルティとして行われるもの。
【補足:民法と労働法の違い】民法上は「2週間前の申し入れで解約できる」とされていますが、実際の労働現場では労働者保護の観点から、次に説明する「労働契約法」による厳しい制限がかかります。
2. 解雇が有効になるための「2つのハードル」
法律(労働契約法16条)では、解雇が「解雇権の濫用」にあたらないために、以下の2つの条件をどちらも満たす必要があると定めています。
① 客観的に合理的な理由があるか
誰が見ても「それは解雇されても仕方ない」と言える納得感があるかどうかです。
著しい能力不足や、改善の見込みがない適格性の欠如
重大な規律違反
経営上のやむを得ない必要性(リストラなど)
② 社会通念上、相当であるか
「理由はあっても、解雇という手段は厳しすぎないか?」というバランスの判断です。
改善のチャンスを与えたか: 指導や教育、配置転換などを試みたか。
業務への支障: その労働者がいることで、どれほど具体的に業務が阻害されているか。
最終手段か: 解雇を回避するために、他にできることはなかったか。
これらを満たさない解雇は、法的にも「無効」と判断されるリスクが非常に高いのです。
⒊ 解雇の手続き(解雇予告)
解雇を行う場合には、ステップとして「時間の猶予」か「金銭の支払い」が義務付けられています(労働基準法20条)。
手法 | 内容 |
30日前までに予告 | 解雇する日の30日以上前に本人へ伝えます。 |
解雇予告手当の支払い | 30日分以上の平均賃金を支払うことで、即日解雇が可能です。 |
併用する場合 | 日数と手当を組み合わせることも可能です(例:10日前に予告し、20日分の手当を支払う)。 |
【重要】支払いのタイミング
即時解雇の場合: 解雇の言い渡しと同時に支払う必要があります。
予告と手当を併用する場合: 解雇の日までに支払えばよいとされています。
まとめ
解雇は、労働者の生活の糧を奪う重大な決断です。実務においては「解雇予告手当さえ払えば自由に解雇できる」という誤解も多いですが、実際には「客観的な合理性」と「社会的相当性」という高いハードルを越えなければなりません。
トラブルを未然に防ぐためにも、まずは適切な指導記録の作成や、段階的な改善機会の付与を検討することが肝要です。段階的な改善機会の付与を検討することが肝要です。

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